北海道大学/大学院教育学研究院/教育学部
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教員の紹介

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tsuchida*imc.hokudai.ac.jp
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専門分野

アメリカ地域研究

学部所属

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メッセージ

私の教育への関心は、小学校から高校まで転居の多い生活を送り、海外を含む多様な学校を経験したことが原点です。学校の授業運営や秩序に親和的な生徒の多い学校と、そうでない学校があるのはなぜかといった素朴な疑問から始まり、のちには、学校にとどまらない幅広い学びの機会へと興味が広がっていきました。マスメディア、ミュージアムなどの文化施設、各種のイベントや記念⽇、祝祭などを通じて提⽰・伝達される知識や概念、考え⽅の枠組みは、どのようにして作られ、また普及していくのか。それらは社会をどのように⽅向づけ、私たちの自己をどう規定してゆくのか。誰を利して、誰を排除しているのか。近年は、こうした問題意識を基礎として活動しています。

専門領域

アメリカ社会文化史、国民統合と教育、ナショナリズム・エスニシティとアイデンティティ

研究テーマ

 学問の世界には米国教育史から入ってアメリカン・スタディーズを経由し、移民史で学位を取得しました。現在の関心は言説(ディスコース)と世界認識およびアイデンティティ形成の関係を、特に大衆文化、大規模イベント、メディアなどの教育機能を通して考えることです。

研究の内容を表すキーワード

ナショナル/ローカル/文化的アイデンティティ、北米地域研究、多文化・多言語社会と教育、移民・移住と文化変容、大衆文化・メディア

研究の詳細な内容

 近代産業社会の成立と成熟を支えるイデオロギーやシステムと、集団的アイデンティティの形成・変容の関係に関心を持っています。過去には主として米国・シカゴとその近郊へのスウェーデン系移民を対象に、アメリカ社会への同化・適応の過程から上記の関心を追及しました。その後は北米北西海岸地方のローカル・アイデンティティをテーマに、2本の論考を執筆しました。2025年現在は、執筆者150名による「北海道の生活史」プロジェクト(2026年出版予定)への参加など、オーラル・ヒストリーによる戦後日本史の記録・研究に足を踏み入れています。

略歴

1999年 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻博士課程単位取得退学
1999年―2001年 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究助手
2002年―2004年 北海道大学言語文化部講師
2004年―2007年 北海道大学言語文化部助教授
2007年―2022年4月 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院准教授
2014年 シカゴ大学大学院社会科学研究科教育学専攻Ph.D.課程修了
2022年5月―現在 北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授

主な研究業績

  • 土田映子「辺境都市から先進都市へ―グローバリズム時代のオレゴン州ポートランドとその歴史的背景」兼子歩・貴堂嘉之編『「ヘイト」に抗するアメリカ史 マジョリティを問い直す』 (彩流社、2022年)185-205頁 

  • 土田映子「北米北西部沿岸地方における地域アイデンティティ表象―シアトル・バンクーバーについての試論」弘末雅士編『海と陸の織りなす世界史 港市と内陸社会』(春風社、2018年)第16章、299-317頁

  • 土田映子「テクノロジーが創る国民・エスニシティ―文化的アイコンとしての科学・技術と集団アイデンティティ」兼子歩・貴堂嘉之編『「ヘイト」の時代のアメリカ史 人種・民族・国籍を考える』 (彩流社、2017年)95-117頁

  • 土田映子「民族/国民への帰属、階級への帰属―シカゴの「スウェーディッシュ教育同盟」(1915-1956)の歴史から」弘末雅士編『越境者の世界史 奴隷・移住者・混血者』(春風社、2013年)第12章、251-276頁

  • 土田映子「テクノロジーのユートピアと多民族の祭典―シカゴ「進歩の一世紀」万国博覧会、1933-34年」『国際広報メディア・観光学ジャーナル』17(2013年)、13-25頁

  • 土田映子「テクノロジーと移民のアメリカニズム―スウェーデン系移民社会による軍艦『モニター』とジョン・エリクソンの表象―」『アメリカ研究』43(2009年)、155-173頁

所属学会

アメリカ学会 (The Japanese Association for American Studies)
日本アメリカ史学会
日本アメリカ文学会北海道支部
日本西洋史学会

担当する授業

大学院
多元文化教育概論

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